レーダーチャート
今回は、レーダーチャートについて述べます。多次元データの比較に用いられますが、全く異なるデータを0~1や0~100%に規格化して比較することが多いです。
レーダーチャートの基本
各項目の数量を中心点から多角形の頂点までの距離で表し、各頂点を結ぶと項目毎の数量の大小がひと目で比較できるグラフです。各項目は放射状に配置されます。
レーダーチャートは複数項目の特性をもつ対象の性能などを比較するために用います。例えば、他社製品とのベンチマークとか、キャラクターのステータス比較とか、
折れ線の内部を塗りつぶしたものは、その形状から「コウモリの翼」とよばれ、クモの巣グラフとも呼ばれるようです。フローレンス・ナイチンゲールが考案したそうですが、下記がナイチンゲールによるグラフです。グラフは戦時病院での死亡原因の割合を示しており、赤(戦闘)や黒(その他の原因)よりも灰色(伝染病)での死亡割合が高く、予防などや治療などにより軽減可能だということを主張したかったようです。でも、我々が認識しているレーダーチャートとはちょっと違うような・・・
レーダーチャートの色々な表示の仕方
レーダーチャーの各軸に線を引いて軸を表示することもできます。なんとなく定量性がありそうに見えます。
レーダーチャートの外形は、多角形と円形が考えられます。よく使われるのは多角形です。
各軸の補助目盛を結んだ等高線領域の色を主張の弱い色に変更すると、軸が少しだけわかりやすくなります。
円形領域の補助目盛でも同様の事が出来ます。
レーダーチャートの系列データは、半透明色にするとやや見栄えが良くなります。複数系列ある場合は、枠線のみ方が比較しやすいです。各頂点にドットをうつ方法も考えられます。
複数系列の場合は枠線のみ方が比較しやすいですが、系列データの塗りつぶし半透明色にした場合でも複数系列の比較は可能になります。
レーダーチャート作成のコツ
一般的に似ている項目を近くに配置すると分かり易いと言われます。そもそも完全に連動している項目があるなら表示する必要もないです。この観点からは、それぞれの軸に独立性があると望ましいです。
配置順のアルゴリズムもありそうな気がするので、後日調べてみようと思います。
まとめ
今回はレーダーチャートについて概略を示してみました。複数項目を一括で表示できるメリットがある一方で、定量化性には欠ける傾向があります。共通のY軸を使うため、単位、段階、測定値などを調整すると論理を誘導することも出来てしまうので受け取る側も注意が必要です。
今回使用した図表は、自身でコーディングしたプログラムにより作成しています。こちらで紹介しているものです。