Engineering Skills

製品開発エンジニアがデータ解析のノウハウを垂れ流します

2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧

多群の等分散性検定(2)ー Frigner-Killeen

多群のバラツキ同等性(等分散性)の検定にも、Bartlett/Levene/Brown-Forsythe検定などの他に順位統計量をもとにした母集団に特定の分布を仮定しないノンパラメトリックな検定が存在します。今回はそんなFrigner-Killeen検定[1]について紹介します。 Frigne…

多群の等分散性検定(1)ー Bartlett/Levene/Brown-Forsythe/O'Brien/Hartley

実験結果について比較を行う場合、平均値(中央値)の比較を行うことが多いですが、バラツキ(分散)の比較を行うこともあります。特に製造分野に関わっていると、バラツキ含めたワースト状況でどちらの特性が良いかは非常に重要です。一定以上の特性を持つ…

シンプソンのパラドクス

今回はシンプソンのパラドクスを紹介します。これもよく取り上げられる割と単純な話題なのですが、データ解析を行う上で基礎として知っておいた方が良いです。 シンプソンのパラドクス 例えば下記のような、解析対象group.1及びgourp.2について、実験条件A及…

標準偏差(分散)をn-1で割る理由

標準偏差は下記のように平均偏差の二乗和をn-1で割り平方根とったものです。平方根の中はいわゆる不偏分散です。不偏分散算出時に何故n-1で割るかについては様々な統計ブログに記事が載っています。自身の勉強も兼ねて、なるべくわかりやすく説明してみたい…

ロバスト(M推定量)な回帰

平均値に対する中央値のように、統計解析手法の中には外れ値に影響を受けにくいロバストな手法があります。回帰分析においてはPassing and Bablokの方法と、Theil-Sen's imcomplete methodをこちらで紹介しました。これらの手法は正規分布なども仮定しない完…

回帰分析(XとYを入れ替えた場合)の直感的なグラフ

回帰分析においてXとYを入れ替えると傾きが変わってしまう場合があることをこちらに書きました。内容は重複しますが、他の方に説明していてこんなグラフを使うと直感的に(なんとなく)伝わるように感じたので書き残しておきます。 単回帰分析でXとYの入れ替…