Engineering Skills

製品開発エンジニアがデータ解析のノウハウを垂れ流します

2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧

実験計画法(4)-乱塊法

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実験計画法の一つのアプローチである乱塊法について説明します。 Fisherの3原則 実験計画法の始祖R.A.FisherにFisherの3原則というものがあります。 反復(replication) 無作為化(randomization) 局所管理(local control) 最後の局所管理が今回の乱塊法…

実験計画法(3)-一元配置と二元配置実験

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いくつかの基本的な実験計画(一元配置実験、二元配置実験)について説明します。 一元配置実験 実験計画の基礎となるのは一元配置実験です。つまり一つのパラメータについて、繰り返した実験を行うことです。例えば要因Aについて3水準実験を行った結果が下…

実験計画法(2)-一元配置実験と分散分析

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実験計画の前に、基礎的な一元配置実験と分散分析について説明します。 一元配置実験 一因子について実験水準を設け繰り返し実験を行うものを一元配置実験と呼びます。平たく言えばパラメータが一つの単純な実験です。例えば下記のような実験結果が得られた…

実験計画法(1)-因子と要因

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エンジニアの作法として大まかに実験ベースと理論ベースに基づく立場があります。前者で理論を無視するとデータ解析で理論的にありえない回帰直線を引いたり、後者で実験のバラツキを無視すると本来ないはずの効果を議論したりしてしまいます。どう考えても…

単回帰分析結果のカラーリング

シンプルな単回帰分析結果ですが、なんでもそうですが普段やりなれていない方には取りつきにくいものです。今回は見た目とカラーリングで遊んでみます。 まずは単回帰分析 単回帰分析の第1のアウトプットはXとYの直線関係を推定することです。例えば、下図の…

グラフ系列のカラーリング

グラフ作成時に各系列の色付けは悩みの種です。特に棒グラフや箱ひげ図など各系列の表示面積が大きいと、プレゼンの印象も左右するので悩ましいです。今回は箱ひげ図をモチーフに、色々なカラーリングを試してみました。色覚タイプによる判別のしやすさもあ…

Markdown記法(1) - 記号

Markdownで数式を書く場合における、tex記法での記号備忘録です。 関係演算子 記号 Markdown [math] \gt [/math] \gt, > [math] \gg [/math] \gt, [math] \ge [/math] \ge, \geq [math] \geqq [/math] \geqq [math] \lt [/math] \lt, [math] \ll [/math] \ll…

外れ値(3)ー 外れ値との付き合い方

外れ値は解析を行う上で、障害以外の何物でもありません。しかし外れ値の中でも意味のあるものとないものがあります。外れ値から有益な情報を取り出せるかはエンジニアの経験に大きく依存するのではないかと思います。そのあたり思う所を書きます。 外れ値と…

外れ値(2)ー Thompson/Masuyamaの棄却検定

外れ値検定としてはSmirnoff-Grubbsの検定を知っていれば十分な気がしますが、ThompsonとMasuyamaの棄却検定も勉強を兼ねて紹介、実装してみます。 Thompsonの棄却検定 [math] \bar{x} [/math]を標本平均、[math] \displaystyle {V}^2 [/math]を標本分散(不…

外れ値(1)ー Smirnoff-Grubbs検定

外れ値検定について書きます。得られたデータの飛び値が外れ値なのかどうかは、よく検討課題になります。統計検定では主観を交えず数値として結果を得ることが出来ます。盲目的に検定結果を懐に携えておくと、実験計画を立てた時の思い入れを跳ねのける力を…

多群の等分散性検定(3)ー 検定手法の比較

多群の等分散性検定には様々な手法が存在します。対称データの違いで検定結果がどのように変わるのか体感するために、Bartlett/Hartley/Levene/Brown-Forsythe/O'Brien/Frigner-Killeen検定について比較を行ってみました。 検証方法 データは3群で2群は標準…