中心複合計画とBox-Behnken計画の比較
中心複合計画(Central Composite Design, CCD)とBox-Behnken計画(Box-Behnken Design, BBD) の比較をFDS/VDG plotを用いて行ってみます。
中心複合計画とBox-Behnken計画
中心複合計画では実験領域の頂点に置く実験点に加えて、星点(star point)と呼ばれる実験点と中心点により構成されます。star pointは立方体上の実験領域からははみ出した実験点になります。
Box-Behnken計画の場合は実験領域の頂点ではなく辺の中心をとっています。Box-Behnken計画は全ての変数のコーナーをとらないので、中心点から極端に外れて実験の実行が不可能な場合が起こりにくい反面、コーナー部での推定精度が落ちます。
各因子数での一般的な実験回数は上記のようになりますが、大体実験回数が等しい因子数=3,4の場合について中心複合計画とBox-Behnken計画の比較を行ってみたいと思います。
因子数=3の場合
因子数=3でCCD/BBDのFDS(左)/VDG(右) plot計算結果は下記の通りです。
Fraction of Design Space (FDS) plotは縦軸に予測誤差、横軸に予測誤差以下になる領域の実験領域内における割合を取ったもので、Variance Dispersion Graph(VDG) plotは縦軸に予測誤差、横軸に中心からの距離を取ったものです。CCDの方が全体にわたって予測誤差が小さい傾向がわかります。
因子数=4の場合
因子数=4でCCD/BBDのFDS/VDG plot計算結果は下記の通りです。
因子数=4の場合は実験回数も同一ですが、それでもCCDの方が全体にわたって予測誤差が小さいです。VDG plotを見るとBBDの方がわずかに中心点に近い領域で予測誤差が小さいことがわかります。Box-Behnken計画にもメリットはありますが、実験が実行可能な限り中心複合計画の方が予測誤差は小さくできそうです。
まとめ
応答曲面のための中心複合計画とBox-Behnken計画について、FDS/VDG plotを用いて比較してみました。